バイオプラスチックであるポリ乳酸(PLA)はD-乳酸単位が含まれると物性や生分解性に影響するため、D-乳酸単位を制御する必要がある。本研究では、重合結晶化を利用したPLLAの光学分割合重合を検討した。ラクチドは可溶でポリマーは不溶の溶媒を用いてカチオン重合を行い、重合過程でせん断を印加してPLA結晶を析出させた。D-乳酸単位の共重合仕込み比率が減少するにつれて析出したPLA結晶中のD-乳酸単位含有率が重合仕込み比率より著しく低下すること、ならびに、せん断速度の増加によりPLLAの選択性が向上することが分かった。
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