メタン発酵消化液を用いてユーグレナを育成するとともに、硝化菌でアンモニアを硝酸に変換し、その液を用いて同時に植物を養液栽培するシステムの技術的可能性を検討した。ユーグレナはろ過硝化消化液で正常に増殖し、硝化消化液中の要素濃度は、商用標準培養液と同程度であった。このことから、ろ過硝化消化液を培養液として同時育成をユーグレナの定常増殖期まで行うことは技術的に可能であることがわかった。生ごみ由来のメタン発酵消化液は硝化に伴いリン酸およびカルシウムイオン濃度が増加し、不足するマグネシウム、鉄およびマンガンを補充すれば、養液栽培用の標準的な培養液として利用できる。
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