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2017 年度 実績報告書

富士山体から放出される火山ガス早期検知システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K12254
研究機関早稲田大学

研究代表者

大河内 博  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00241117)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード火山ガス / 二酸化硫黄 / 硫化水素 / マイクロガス / テレメーター / 富士山噴火 / 宝永火口 / 山頂お鉢
研究実績の概要

2014年9月27日に御嶽山が噴火し,多くの登山者が無警戒の状態で被災し,多数の尊い人命が失わた.2018年1月23日には白根草津山の本白根山が突然,噴火して12名が死傷した.この背景として従来の火山学に基づく警戒発令体制の不備が指摘されており,新たな観測体制の構築が急がれている.これまでの火山ガス観測では噴煙中の高濃度の火山ガス観測を目的としていたが,噴煙が上がる初期段階では火山ガスは希釈されるため,従来の火山ガス観測に用いられている装置で検知することは困難である.火山ガスの早期検出を行うためには,より微量な火山ガスの検出が行える装置開発が必要となる.昨年までに箱根大涌谷と宝永火口で火山ガス調査を行い.2017年年には富士山頂お鉢とともに,宝永第一火口,第二火口,第三火口で火山ガスの調査を行った.また,宝永火口の山麓にあたる富士山南東麓太郎坊(1300 m)に火山ガス早期検知テレメーターシステムを設置し,火山ガスの常時観測態勢を構築した.

1)富士山頂お鉢周辺の火山ガス調査:マイクロガスシステムを携帯しながら計測を行ったが,火山ガスは検出されませんでした.しかし,富士山測候所,第一雪渓,第二雪渓,駒ヶ岳の礫から硫化カルボニルが検出された.
2)富士山宝永火口での火山ガス調査:宝永火口は将来起こりうる富士山の大規模噴火の一つとして考えられている.2016年の調査と同様に2017年も宝永第一火口,第三火口で0.1-;0.2 ppbの硫化水素が検出された.
3)富士山南東麓における火山ガス常時監視:2016年6月から稼動しているが,硫化水素は一度も検出されていない・.二酸化硫黄も検出されないことがほとんどであるが,時々数ppbに達するピークが検出されることが分かった.このときには,御嶽山や浅間山など国内火山からの噴煙が輸送されているものと考えられた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 富士山の山頂お鉢および宝永火口における火山ガス調査2018

    • 著者名/発表者名
      大河内博,山地達也,島田幸治朗,戸田敬,岩崎真和,光石夏澄
    • 学会等名
      NPO法人富士山測候所を活用する会 第11回成果方向会
  • [学会発表] 富士山における火山ガスの調査と早期検知遠隔システムの開発2018

    • 著者名/発表者名
      大河内博,山地達也,島田幸治郎,岩崎真和,光石夏澄,戸田敬,竹内政樹
    • 学会等名
      第27回環境化学討論会

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公開日: 2018-12-17  

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