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2015 年度 実施状況報告書

忌避成分産生植物を利用した住環境の持続的防虫技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K12270
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

持田 恵一  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (90387960)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードトランスクリプトーム / 植物ホルモン / メタボローム
研究実績の概要

網羅的な遺伝子発現解析法であるトランスクリプトーム解析と網羅的な代謝物解析法であるワイドターゲット・メタボローム解析を組み合わせたアプローチ(代謝-遺伝子発現統合解析, ファイトケミカルゲノミクス)により、植物のピレスロイド生産に必要な遺伝子を除虫菊から単離・同定する。これらの遺伝子を他の植物でのピレスロイド生産を可能にするための遺伝子資源とすることを目的として除虫菊のDe novoトランスクリプトーム解析を実施している。ナショナルバイオリソース広義キク属(広島大学)から分譲いただいた除虫菊植物の葉組織および蕾組織からRNAを抽出し、トランスクリプトーム解析のサンプルとした。半導体型次世代シーケンサーであるIon Protonシーケンサーを用いたRNA-seqを行うため、IonTotalRNA-seq v2キットを用いたライブラリ作製を行った。除虫菊は全ゲノム配列の解読がされておらず、ゲノム情報をリファレンスとしたトランスクリプトーム解析ができない。Ion Protonシーケンサーから出力されるリードに対して、De novoアセンブリを行い、遺伝子発現プロファイルを行うためのパイプラインを確立した。遺伝子の働き度合い(遺伝子の発現)は、遺伝子DNAから転写されるRNA分子の量から推定できるので、発現遺伝子のカタログ化を行うとともに、各組織における遺伝子の発現量を見積もり、どのような遺伝子発現プロファイルと遺伝子機能を推定した情報のデータベース化を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

植物サンプル量の関係から、当初予定したメタボローム解析を十分に進められていないため。

今後の研究の推進方策

トランスクリプトームデータと植物ホルモンの蓄積プロファイルのデータから、忌避成分の生産に関わる遺伝子発現ネットワークの推定を進める。また、他の植物のゲノム情報や代謝マップとの比較解析を行い、忌避成分の生産に関わる細胞システムの特徴を明かにする。また、忌避成分の生産関連遺伝子のうち、除虫菊特異的な遺伝子を推定し、モデル植物に導入することで遺伝子機能の解析を行う。

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公開日: 2017-01-06  

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