研究課題/領域番号 |
15K12275
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
長屋 祐一 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (50303756)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 農作業 / 入力システム / 営農技術 / スマートフォン / 農業記録 |
研究実績の概要 |
本年は主に[農業の見える化]のために,サーバ上のデータベース構築をおこなった.まずデータベース概念と入力要素の設計を行い,システムエンジニアの選定と実装に要する経費の算出を行った.数社の業者・システムエンジニアと検討した結果,当初の想定予算では不可能であることがわかったので,ウェブサーバ購入代金をシステム実装予算に流用し,旧式のサーバを利用してシステムの実装試験を開始した. 構築するデータベースから,実装の積算工数を確認し,設計上の変更・改良の自由度を勘案し業者を選定した.当初の予定ではiPhone用アプリ(AppStore購入)対応によるソフトウエア開発を想定したが,開発費用が高額となるため,PCのブラウザで利用可能な形式へ変更した.PC用のブラウザで対応可能で,かつ,スマートフォンで見やすいものを検討すると,表示系はスマートフォンの画面に最適になるようテキストベースの表示縮尺の自由度がある形式のものをNginxによってウェブデータベースを構築した.また,OSはCentOSを用いて稼働し,記憶装置(HDD)はミラーリングした. 三重大学のセキュリティポリシーを順守しながら,大学研究室内にサーバを設置し,https://csa.bio.mie-u.ac.jp/ で公開している.現状では,予算およびシステム防御の上で,システム利用者だけが自己データの閲覧,記入ができる状況である.システム利用者の認証はメールアドレスを用いて,不特定利用者の排除を行っている.データ入力項目については,圃場(緯度,経度,名称),圃場内の畦等サブ区画,作物,肥料,労働時間,日報および各種ファイルの保存(写真,映像,PDF,ワードファイル,エクセルファイルなどなんでもOK),土壌養分などの入力が基本的に可能となった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
スマートフォンによる入力についてiPhone用アプリ(AppStore購入)やAndroid用アプリ(Playストア購入)を想定していたが,開発経費ならびapple社・Google社の審査が必要であることから,フリーソフトを利用してのデータベース構築を行っている.スマートフォンのブラウザの画面に応じた自由に縮尺可能な状況を得つつ,各種情報の適切な表示方法について改善が必要である.
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今後の研究の推進方策 |
実際の利用者を集い,実装システムを運用する.現在,先行して,農家さんに入力の労をお願いしているが,農繁期のためスマートフォンからの入力等が遅れている模様.農作業等の空いてる時間に講習会等を開催し,データ入力と利用状況等の聞取りを考えている. サーバのCPU能力を高いものにする.
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は,データベース作成の経費が高額となり,開発用電子計算機を取りやめた.システムの最少開発環境のための整備を行ったが,今年度は,できる範囲でデータベースシステムの改善を行うために,余剰金が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
余剰金は,データベース作成用費用としたい.
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