本年は前年に構築したデータベースの不具合の回収と機能強化・改良を改修に努めた.データベースについては,多様な入力方法を検討するために,タブレットとしてのipad,スマホを利用し小画面での入力適応性,表示画面の最適化を検討した.また,データベースの理解に努めるため,サーバ親和性が高いMacOSで稼働するMacBookProを購入し,サーバの運用状況をモニタリングするとともに,利用者むけの説明資料作成およびチュートリアル教材の作成を行った.これにより,多数のユーザの利用促進をはかった.また,大学研究室内のサーバは無停電化と外部へのデータバックアップ機能を付与し,安定運用に努めた.現在は, https://csa.bio.mie-u.ac.jp/ で安定稼働している. データ入力項目については,圃場(緯度,経度,名称),圃場内の畦等サブ区画,作物,肥料,労働時間,日報および各種ファイルの保存(写真,映像,PDF,ワードファイル,エクセルファイルなどなんでもOK),土壌養分成分値などの入力が可能である. 利用ユーザは農業経営体15件と,その他のユーザが6件であった.利用状況については,個人的に積極的な利用と,組織内での利用について温度差があった.入力項目の簡素利用(日報だけの利用)の方もあり,入力についての研修・支援の仕組みが課題となった.また,農業経営体以外では,研究ベース,調査ベース,研究室運営ベースなどで,暦日をキーとして,テーマごとに情報が記録できるメリットに共感する使用者も多く,農業経営体以外の利用も可能であったことから,今後は汎用性を持つデータベースシステムに進化すると思われる.
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