研究課題/領域番号 |
15K12284
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
半藤 逸樹 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (40446266)
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研究分担者 |
辻村 優英 神戸大学, 経済経営研究所, ジュニアリサーチフェロー (50624756)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 善意のシステム化 / 地球環境問題 / 価値観 / アプリ「環境観でつながる世界」 / グリーンAI / クラウドガバナンス / 多極政府モデル / 力学系 |
研究実績の概要 |
2017年6月以降,計算機サーバの故障に伴い,アプリ「環境観でつながる世界」(consilience-cyberspace.com)ができなくなった.そこで,アプリのユーザ(大衆=クラウド)の価値観を反映して地球環境問題に資する「クラウド志向性グリーンAI」構想を練りつつ,アプリから得られたこれまでの価値観データの自然言語処理の改良にベイジアンネットワークを利用すべくプログラミングに専念してきた.別途進めている環境モニタリングのオープンサイエンス化のプラットフォームChemTHEATRE(chem-theatre.com)の自然言語処理技術を援用して研究開発を進めている(昨年度確立した,科学情報が価値観ネットワークの形成に与える影響を評価する方法を含む).
昨年度の「人類会議」の代わりに,2017年10月5日に公開フォーラム(新潟大学)を開き,「地域通貨を使ったキャンパス経済圏構想」を掲げ,ローカルな「善意のシステム化」の実証実験の可能性を議論した.また,「善意のシステム化」の経済学的理念となるDoughnut Economics (www.kateraworth.com/doughnut)のyoutube動画の翻訳を行った.
Stockholm Resilience Centreの共同研究者と意見交換を行い,Mathias et al. (2017)の多極政府モデルを「善意のシステム化」を維持するクラウド・ガバナンスと仮定した上で,HANDYモデル(Motesharrei et al., 2014)と結合させて自由度6の力学系の構築を進めてきた.2018年7月にアプリ「環境観でつながる世界」の運用を再開して,価値観ネットワークの広がりについての定量的なデータの獲得を3年間継続する.それを検証材料とする「善意のシステム化」モデルについては1年以内に成果発表を行う予定である.
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備考 |
「善意のシステム化」の経済的理念を支える"Doughnut Economics"の紹介アニメーション9本について翻訳を行った.
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