大学における建築デザイン教育の世界的な過渡期という背景を踏まえて、アジア太平洋地域の大学における建築デザイン教育をカリキュラム、スタジオ教育の内容、人材とネットワーク、施設と設備といった観点から国際比較を行なった。具体的には、ロサンゼルス、メルボルン、シンガポール、香港、台湾、韓国の6つの都市や地域から、建築学科を持つ大学を複数ずつ選び、現地訪問し、建築デザイン教育の中心的教員へのヒアリング、スタジオや講評会への参与観察、学生作品の分析、施設見学などを行なった。各大学における独自の取り組みの実態、施設整備やカリキュラムにおける国別の違い、同一都市地域内での差別化と協力関係の実態を明らかにした。
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