安心・安全な交通道路の提供を目指した接近報知音のデザインについて研究を進めてきた.まず,国内外の取り組みや報知音のデザインについて調査し,活用する音響特性を決定して様々な振幅変動音を作成した.環境音聴取状況において,それらの変動音を認知可能な呈示レベルを調査し,定常音よりも振幅変動を含ませた方が呈示レベルが低く,気づきやすいことが確認された.また,印象評価実験を行い,三角波や方形波で振幅変動をかけた方が,報知感や親しみ感が高くて不快な印象を与えないことが確認された. 以上の結果より,振幅変動を用いることで,次世代自動車の接近を歩行者が気づきやすくなる音をデザインできることが示唆された.
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