研究課題/領域番号 |
15K12305
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平田 道憲 広島大学, 教育学研究科, 名誉教授 (30111660)
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研究分担者 |
今川 真治 広島大学, 教育学研究科, 教授 (00211756)
正保 正惠 福山市立大学, 教育学部, 教授 (00249583)
八重樫 牧子 福山市立大学, 教育学部, 教授 (80069137)
田丸 尚美 広島都市学園大学, 子ども教育学部, 教授(移行) (00570061)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 保育 / 子育て支援プログラム / 大学生 / 生活経営 |
研究実績の概要 |
本年度は子育てを経験したカップル(父母)に対する質問紙調査を実施することを目的とした。 そのために研究組織全員で討議を繰り返し,母親用,父親用の質問紙を作成した。質問紙は,以前,科学研究費補助金の助成を受けて実施した母親の育児不安に関するものを参考に,継続して使用できる項目はそのまま使用し,今回の研究にあわせて変更が必要な部分については,変更をくわえた。 調査対象者はこども園にこどもを通わせている父母とし,第1子が生まれた前後のことについて質問することにした。時期を「第1子出生前」,「第1子出生時」,「第1子出生後1年間程度」にわけてそれぞれの時期の行動,態度,育児ニーズ等についての質問を作成した。「第1子出生前」については,妊娠がわかってからの気掛かり,夫婦での行動,両親学級への参加の有無,参加した場合の学習内容等を質問する。「第1子出生時」については,出生時の本人年齢,就労状況を質問する。「第1子出生後1年間程度」については,産休・育児休業取得の有無,本人の行動・夫婦での行動・夫婦間の満足度等で変化したこと,知っておいてよかったこと,知っておけばよかったこと,育児サポートのニーズ等を質問する。 当初は,本年度中に実査まで進める計画であったが,後述のとおり,調査を依頼するこども園との交渉のなかで,個人情報への配慮,ひとり親への配慮などが問題になり,質問項目の再検討を継続し,くわえて,ひとり親用の質問紙の作成を追加することになった。そのため,実査は次年度(平成29年度)に延期された。調査実施について,対象となるこども園の了解は得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要で述べたとおり,本年度中に質問紙調査の実施まで終了させる計画であったものが,質問紙の作成までしか進んでいない。質問紙調査を実施するにあたり,調査対象をこども園にこどもを通わせている父母とし,調査を引き受けてくれるこども園を探した。その結果,調査実施を基本的に了解してくれるこども園を決めることができた。質問紙調査を実施するにあたっては,準備した質問紙をこども園にも見てもらい,個人情報保護の観点から問題がないかどうかを検討した。こうした交渉を継続し,両親用の質問紙についてはほぼ了解が得られ,実施に移行する段階で,ひとり親を対象にするかどうかが議論になった。研究目的からすれば,ひとり親は対象から除きたいと考えたのであるが,質問紙を配布するときに,ひとり親だけ除くことに対象園から再配慮を求められ,結論として,ひとり親(母親),ひとり親(父親)用の2種類の質問紙を追加作成することになった。いくつかの質問は,ひとり親用に新規作成しなければならず,本年度中の調査実施が困難となった。 次年度(平成29年度)にはいったらすぐに質問紙調査を実施する計画である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度(平成29年度)は本研究の最終年度である。当初は,本年度までに得られた質問紙調査の分析結果をもとに,子育てカップルの夫に対する教育プログラムを考案する計画であった。質問紙調査の実施が遅れているので,質問紙調査の分析結果とは別に,研究組織で討議を重ねて教育プログラムを作成する。質問紙調査の分析結果が得られた段階で,教育プログラムを再検討し,父親となる(なった)男子大学生,男子大学院生に対する子育て支援セミナールを開催する。以上の研究成果をもとに,研究のとりまとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度に質問紙調査の実施を終了する計画であったが,調査の実施が次年度に繰り越されたため,次年度使用額が生じたものである。
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次年度使用額の使用計画 |
繰り越された次年度使用額は,質問紙調査データの入力,解析等に使用する計画である。
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