研究課題/領域番号 |
15K12305
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平田 道憲 広島大学, 教育学研究科, 名誉教授 (30111660)
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研究分担者 |
今川 真治 広島大学, 教育学研究科, 教授 (00211756)
正保 正惠 福山市立大学, 教育学部, 教授 (00249583)
八重樫 牧子 福山市立大学, 教育学部, 教授 (80069137) [辞退]
田丸 尚美 広島都市学園大学, 子ども教育学部, 教授(移行) (00570061)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 保育 / 父親 / 子育て支援プログラム / 生活経営 |
研究実績の概要 |
最終年度である平成29年度には,子育てを経験したカップルに対する質問紙調査を実施し,教育プログラムの開発を行った。 質問紙調査は広島県東広島市の2つの保育園で平成29年7月に実施した。回収数は母親77名,父親69名であり,カップルのデータがそろっている68カップルのデータを分析した。調査項目は(1) 第一子の出生までのこと(気掛かりなこと,気をつけたこと等),(2) 第一子が産まれてからのこと(変化したこと,満足度変化等),(3) 子育て情報ニーズ(知っておいてよかったこと,知っておきたかったこと等)(4) 属性。 出生までに気掛かりだったこととして,「仕事の継続」「保育所」のこと等,母親のほうが父親より気掛かりだった項目が多い。妊娠が分かってから気をつけたこととして,「仕事から早く帰宅する」「配偶者を怒らせたり,機嫌をわるくさせたりしないように心がける」については,母親に比べ父親のほうが回答比率が高かった。こどもが産まれてからの変化としては,「自分ひとりで過ごす時間」,「夫婦で一緒に楽しむ機会」は父親も減少しているが,母親の減少する比率がかなり高い。母親については,こどもが生まれてからの変化より妊娠がわかってから夫婦でしたことのほうが,満足度に影響を与えており,父親については,妊娠がわかってからしたことより,こどもが生まれてからの変化のほうが,満足度に影響を与えている。 以上の調査結果およびこれまでの研究成果を参考に,以下のとおり,子育てカップルの夫に対する教育プログラムを考案した。(1) こどもの出生前に,沐浴等の育児方法を知る機会を与える。(2) 母親は,妊娠から出産までの間に夫婦でしたことが満足度に影響を与えることを理解させる。(3) こどもが産まれてからの夫婦関係の変化について理解させる。(4) 今後の展望として,父親(予備軍)への教育プログラムの施行を検討する。
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