新しい発がん理論であるがん幹細胞理論に基づいた前立腺がんの一次および二次予防に有効な予防食素材をスクリーニングするシステムの構築を目的とした。新たな三次元培養法とがん幹細胞形成選択培地を用いて、sphere形成能を指標にした前立腺がん幹細胞分離法の構築に成功した。この分離した前立腺がん幹細胞を用いて、すでに前立腺がん予防食素材としての可能性が示されているアナトー由来のトコトリエノール(delta-tocotrienol 90%以上含有)に強力な前立腺がん幹細胞抑制作用があることが示された。以上、本研究を通じて、がん幹細胞理論に基づいた新たな前立腺がん予防食素材のスクリーニング法が構築された.
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