ヒトは時に不必要に食べてしまうが、これは食物に「おいしさ」という快楽的側面があるためである。この食物のおいしさ(食嗜好)に種差や個体差を超える普遍的な脳のメカニズムが存在すると予想し、その解明のための実験パラダイム確立と脳機構の解明を目指した。実験動物にとって一般的な食物(ヒマワリ)を用いた。幼若ラットにヒマワリを与えると、経日的に摂食量や摂食速度が増加し、食嗜好が経日的に上昇することが分かった。また、摂食中に開眼率(眼をどの程度開けているか)が小さくなることが分かった。以上のことからヒマワリを用いて開眼率を調べるという実験パラダイムが食嗜好研究に有用であることが分かった。
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