最終年度では、朝食摂取の有無による脳血流量の変化について、fMRIで撮影した結果を解析し、fNIRSの結果と合わせて評価・考察した。fNIRSでは、欠食日に比して摂取日にストループ課題遂行時に前頭部の脳血流増加が見られた(p<0.05)。特に思考開始時(1番初めの課題)と比較的難課題であるストループ干渉課題実施時に脳血流量の増加があり、この時の血流変化は欠食日に比べて、摂取日の方が有意に活性化されていた(p<0.05)。fMRIでは、ADT検査で、朝食欠食より摂取日で右上側頭回、右上前頭回、右前頭眼窩野部位の有意な脳活性化がみられた(p<0.001)。左中後頭回では、反対に摂取日より欠食日に有意な脳賦活があった(p<0.001)。PASATでは、有意差はなかったものの右上側頭溝、右前頭極で朝食摂取日に活性化を表す画像変化が示された。
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