• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

科学的な見方や考え方に基づくくすり教育プログラムの開発に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K12368
研究機関群馬大学

研究代表者

益田 裕充  群馬大学, 教育学部, 教授 (30511505)

研究分担者 日置 英彰  群馬大学, 教育学部, 教授 (00208737)
栗原 淳一  群馬大学, 教育学部, 准教授 (90583922)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードくすり教育 / リテラシー / プログラム開発 / 理科授業
研究実績の概要

くすりに対する理解が十分に図れていない学校教育の現状が今日まで続いている。そこで、実験を通し科学的な見方や考え方を育成する理科授業において、くすりを科学的に理解させながら、くすりのリテラシーを向上させる取組が必要となる。そもそもくすりは、生命現象を背景にして(生物)くすりの性質を理解して(化学)くすりを効果的に作用させる剤形の設計(物理)が為されていることから、科学技術の粋を集めた結晶である。科学技術が集約されている好例として、中学校第一分野「科学技術と人間」の目標に迫れる学習となる。さらに、天然素材の医薬品を製造するために草木が乱獲され自然破壊が問題となっていること、その利益を誰が享受すべきかが国際的な問題となっていることなどから、中学校第二分野「自然と人間」の目標に迫れる学習となる。本研究は、平成27年度を研究前期期間と位置づけ、中学校プログラムの開発・実践の展開とした。中学校理科「科学技術と人間」「自然と人間」の目標と正対し、単元内の他の学習内容との関連を明らかにしながら、研究推進のためのプログラムを開発した。プログラム開発は、研究代表者・分担者および研究協力者などの積極的な参画のもとで行われた。特に、義務教育で学習した理科の内容との関連性を明確にし、くすりの開発と自然破壊、恩恵の享受と配分等を扱い、子どもの発達を踏まえ、いたずらに内容が発展的にならないよう留意し、学習内容をどう選び、どう組織し、どう配列するか考えプログラムの開発とした。研究の成果を、論文として発表(臨床教科教育学会誌15(1),日置・山口・益田・半田・松本)することができ一定の成果を収めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年度は、高等学校プログラムの開発・実施までの到達を予定していたが、授業の実施までに時間がかかり、その成果を検証し発表するまでには至っていない。高等学校化学基礎、化学の取扱を中核にしてプログラムを開発予定であり、実際のくすりを使用した実験を通して、代謝や吸収についての学習内容と密接に関連させたプログラムを展開中である。その際、義務教育と高等学校教育をつなぐプログラムとしても機能するよう構想している。多面的な検証過程をたどり学校との調整が必要なため、やや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

実施された授業を記録・整理し、その効果を「授業の文脈」や「理科授業本来の目標達成」と切り離さず分析する。分析にあたっては、研究協力者を中心とした授業カンファレンスを運営し、研究代表者・分担者が積極的に介入しながら、研究組織のコミュニティの知見としてプログラムを評価する。このように、プログラム評価の手法を確立しながら、プログラムの改善点を明らかにする。現行理科の教科目標との一致、中・高等学校の連動性を再確認して、子どもの学びの文脈や現行の理科授業の達成目標と切り離さない改善プログラムを構築する。

次年度使用額が生じた理由

検証授業実施等が遅れたため

次年度使用額の使用計画

3ヶ月で遅れをとりもどす

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 理科授業を活用したくすりに関する科学的リテラシーを向上させるカリキュラム開発-中学校理科第7単元「科学技術と人間」「自然と人間」に着目して-2015

    • 著者名/発表者名
      日置英彰・山口滉太・益田裕充・半田良廣・松本誠
    • 雑誌名

      臨床教科教育学会

      巻: 15(1) ページ: 63-73

    • 査読あり
  • [学会発表] 身近なくすりを教材とした高校化学の授業プログラム開発2016

    • 著者名/発表者名
      亀田絵理・小野智信・益田裕充・日置英彰
    • 学会等名
      日本化学会第96春季年会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2016-03-24 – 2016-03-27
  • [学会発表] 高校化学の授業におけるくすり教育プログラム開発2015

    • 著者名/発表者名
      青木尚之・小野智信・益田裕充・栗原淳一・日置英彰
    • 学会等名
      日本理科教育学会第54回関東支部大会
    • 発表場所
      茨城大学
    • 年月日
      2015-12-05 – 2015-12-05

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi