研究課題/領域番号 |
15K12375
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
岩永 恭雄 信州大学, 教育学部, 名誉教授 (80015825)
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研究分担者 |
宮崎 樹夫 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (10261760)
村松 浩幸 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80378281)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 課題探究 / 証明 / ゲーミフィケーション / 家庭学習 |
研究実績の概要 |
証明の学習状況の改善は国内外で重要なテーマとして認識されている。実際,PISAにより欧州での証明力の低下が注目されるようになり,我が国の証明研究及び授業実践が強い関心を集めている。しかし,我が国における中学生による証明の学習状況は決して望ましいものではなく,学習の改善は喫緊の課題である。そこで,本研究では,家庭での中学生による証明の学習を改善・充実するために,開発済みの証明学習コンテンツを,課題解決型証明の学習ゲームとして開発することを目的とする。 この目的の達成に関して,本年度は次の実績を得た:ゲーミフィケーション概念の暫定的な規定,課題解決型証明学習ゲームの基本設計の確定。 【ゲーミフィケーション概念の暫定的な規定】先行研究(Karl, 2012他)に基づいて,ゲーミフィケーションの特徴を整理するとともに,先行事例から学習内容や活動に応じた適用の仕方,成果と限界について整理した。その上で,本研究におけるゲーミフィケーションの概念を暫定的に規定した。 【課題解決型証明学習ゲームの基本設計の確定】証明の構想/構成/評価・改善に関する活動を実現するために,証明の構成要素をブロック化し,その組合せによって証明を構成する基本設計を採用することにした。また,辺や角及び三角形等の記号入力については,図からブロックへのドラッグ&ドロップにより,辺や角及び三角形から記号へ自動的に変換される仕組みを採用することにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)交付申請書に研究実施計画として記載した次の事項を達成できているため。 ■ゲーミフィケーションの概念規定 ■課題解決型証明学習ゲームの基本設計の確定
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今後の研究の推進方策 |
■基本設計に基づくゲームの試作 H27年度に確定した基本設計に基づいて,証明学習ゲームを試作する。 ■試作版の検証→基本設計の見直し 試作版について中学生のモニターによりゲームとしての検証を実施し,必要があれば基本設計を改善する。
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次年度使用額が生じた理由 |
H27年度は,計画が予定以上に進んだ場合を想定し,年度当初にゲームの製作費を計上していたが,実際には,研究実施計画どおり,課題解決型証明ゲームの基本設計の確定までの進展となったため。
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次年度使用額の使用計画 |
H28年年度請求額と合わせて,課題解決型証明ゲームの製作に充当する。
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