研究課題
OECD・PISA調査では「科学的知識」を「科学の知識」と「科学についての知識」の2種類の知識から構成されるものとしている。前者は、物化生地や技術の領域にまたがる自然界の知識を指し、後者は、科学の方法(科学的探究)と目標(科学的説明)の知識を指す。学校教育では前者と後者のバランスがうまく取れておらず、前者に偏っていることが指摘されている。しかしながら、後者に関するNHK理科教育番組『考えるカラス~科学の考え方~』(小3~)『カガクノミカタ』(小3~)がそれぞれ2013年、2015年放映開始等、「科学の考え方」教育には近年注目が集まっている。これらの背景を踏まえ、本研究は、1.「科学の考え方」を習得できる科学教育プログラム群の開発、2.「科学の考え方」習熟度評価のための評価指標(ルーブリック)の作成、3.上記教育プログラム群とルーブリックを用いた教育プログラムの体系化と普及展開を目的として実施されている。本年度は、「科学の考え方」を習得できる科学教育プログラム群として、NHK Eテレ『考えるカラス~科学の考え方~』連動プログラムを1つ、NHK Eテレ『カガクノミカタ』連動プログラムを3つ開発し終えた。連動プログラムを複数開発中である。また、どのプログラムでどのような科学的な見方を用いたのかについての調査を引き続き実施してきた。調査結果に基づき、あるプログラムに対するルーブリック草案もできあがった。次年度のプログラム体系化と普及展開に向けて各プログラムによって主として身につけられると考えられる科学的な見方群(ルーブリック)に沿って評価を行っていく予定である。
2: おおむね順調に進展している
「科学の考え方」を習得できる科学教育プログラム群を引き続き開発した他、調査に基づくルーブリック草案もできた。そのため、本研究はおおむね順調に進展しているといえる。
ルーブリックを完成させ、教育プログラムの体系化と普及展開を行う。
予定していた科学教育プログラム群の中にまだ開発中のものがあるため。
科学教育プログラム群の開発に用いる。
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大学の物理教育
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