研究課題/領域番号 |
15K12384
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
桐山 聰 鳥取大学, 大学教育支援機構, 准教授 (70423423)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 問題解決 / 思考過程 |
研究実績の概要 |
本研究は、グローバル社会における急激な価値の陳腐化に対応するべく、タイムリーに新しい価値を創出する学習方法の構築を目的とし、問題解決能力に関してさほど優れていない「二番手」以下の学習者の能力向上を図るものである。 開発する学習方法に普遍性を持たせ、将来の大学院教育あるいは中等教育に展開するため、システマティックな問題解決の経験が少ない大学1年生の学習を対象とした。 まず、卓越した学習者を選定した。次に、問題解決能力に優れる卓越した学習者の解に至るまでの紆余曲折を含む思考過程を音声と自由作画を記録することによって詳細に追跡した。この際に、専門知識を必要としないが多様な解が存在し得る設問を設定した。同じ設問への解決を、卓越していない「二番手」以下の学習者集団にも行わせた。各学習者による解を比較して、卓越した学習者に特有なパターンの抽出を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予算の各費目は執行予定額を下回っているが、実験自体は購入した記録装置と記録メディアを使ってほぼ計画通り実施することができた。調査及び成果発信は、実験結果をもって平成28年度にまとめて行うこととなる。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度に取得した「卓越した学習過程」を可視化し、それを用いて「卓越しない学習者」への教授方法の構築を行なう。成果発信は、年度末の3月に京都で開催されるフォーラムにて行う予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
「卓越した学習者」の選定数が計画時より少なかったため、謝金や消耗品、取得した音声データの処理の執行額が計画を下回った。また、研究調査を近隣県で行うことになったため、旅費の執行額も計画を下回った。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度の進捗はほぼ計画通りであるが、データを繰り返し取得して仮説の検証精度を上げたい。従って、平成27年度の実施内容を一部、平成28年度にも実施する。
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