本研究では,問題解決能力に関してさほど優れていない学習者たちに着目して,彼らの問題解決能力を伸ばす学習方法の開発を行った.予備試験の結果に基づいて,卓越した学習者たちとその他の学習者たちとの顕著な差は,多角的視点による検討に必要な思考,すなわち「場合分け」の有無であった. 以上の結果に基づいて,場合分けを行わせる以下の2種類の学習方法を開発した.1つはリレー式の協議方法であり,卓越した学習者が存在しない小集団において場合分けが観測された.もう1つは,提示された主張に対する根拠を考察させる演習方法である.本方法でも場合分けが観測された. 成果は2018年3月開催の学会にて口頭発表した.
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