大気圧DARTイオン化質量分析法による真菌(カビ)の揮発性代謝物質のオンサイト分析法を確立した。Penicillium paneum、Fusarium solani等の古墳で見つかった4種のカビの分生子を土壌に似た貧栄養培地でin vitroで培養し、ppt~ppbの低濃度の揮発性カビ代謝物質を固相マイクロ抽出DART高分解能質量分析法により同定した。P. paneumの揮発性代謝成分の質量スペクトルには、特徴的なcaryophyllene等のプロトン付加分子及びヒドリドイオン脱離分子が観測された。本研究により、DARTイオン化法がカビ代謝物質のオンサイト検出に有効であることがわかった。
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