申請者は水浸出土木製品と市販で容易に入手可能な乾燥剤(シリカゲル等)を密封し、冷凍庫に一定期間保管するのみで、出土木製品の凍結乾燥を行うという方法を着想し、本格的に出土木製品へ応用することを目指し基礎的研究をおこなった。本研究では、氷点下乾燥剤乾燥における寸法安定性と乾燥方法の検討を進めた。 研究の結果、氷点下における乾燥剤を用いた乾燥では、乾燥剤の吸湿効果によって漸次重量が減少し、緩やかにも着実に乾燥が進み変形が抑制されていることを示唆する結果が得られた。さらに乾燥方法を考慮すると、乾燥対象である水浸出土木材が直接乾燥剤に触れない手法をとることによりさらに寸法安定性が良いことが確認できた。
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