博物館収蔵資料のうち、実物である一次資料に対して、写真、図面などの二次資料が出版物などに使用されたものを三次資料と概念化し、地域アイデンティティ形成などへ寄与する状況を検討することを目的に、大衆消費文化の典型として商業出版物マンガの中に登場する考古資料を集成した。合わせて学校教育における社会科や芸術の教科書、歴史書や美術書などの商業出版物に使用された考古資料を集成した。 結果、戦後に考古資料は歴史記述の標本として重視されるが、それに平行してあるいは戦前から原始美術として商業出版物に用いられていた。それらがマンガなどに描かれ、日本あるいは各地域のアイデンティティ形成などへ寄与した状況を把握した。
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