アンケート調査から登山道区分「大雪山グレード」の認知度が低いことが明らかになり,登山道荒廃への関心を高める必要があることが理解できた。UVAを用いた登山道の3次元荒廃調査を行うとともに,非研究者の使用を考慮して, 7.5 m長の一脚を用いた撮影による侵食量データの取得ができるようにした。本研究では,非研究者(登山者・観光客)が登山道維持管理に興味をもつ仕組みをつくることに力を注いだ。具体的には,地元山岳ガイド会社と連携して「登山道荒廃測定ツアー」を実施し,多くの市民フォーラムなどでの講演,高校生への講義を行い,外国人登山者向けに英語地図を出版し,国際ネットワークMRIのブログでの発信を行った。
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