最近の情報通信技術の発展と地理空間情報の整備に伴い、現在では、各種の位置情報サービスが日常的に利用される状況となっている。これら最新のシステムについては、その革新性・利便性が注目されると同時に、利用者の空間認知・行動に与える影響についても、「空間的思考」という観点から学問的・応用的な関心を集めている。そのような関心を背景に、本研究は、ナビゲーションシステムの日常的利用が利用者の空間認知行動に与える中長期的な影響について、利用状況や空間能力との関係を考慮に入れ、実空間での経路探索実験にもとづき、実証的に調べた。
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