研究課題
昨年度の研究結果を踏まえて、今年度は構築されたモデルの特性をさらに解析し、最適アーキテクチャを確定することを研究した。また、製品アーキテクチャ・モデルの特性に応じた最適設計・選択手法を提案し、シミュレーションによって提案法の有用性を確認し、その成果を学会やビジネススクールの学生に向けて発信した。製品アーキテクチャを含める製品を組み立てを行う製造ラインについても、具体的にはセル生産のことも研究した。 モデルの凸性と劣モジュラー性に基づいて、製品アーキテクチャの最適設計・選択手法を提案した。設計手法の候補は劣モジュラー関数の降下法と領域縮小法である。降下法とは局部最適性によって大域最適性が保証されることに基づくアルゴリズムである。また、領域縮小法とは多次元空間における2分法であり、最適解の存在する有界な範囲が既知のときに適用できる。選択手法については、汎用性の高い決定木アプローチを採用した。これらの方法論をテストし、最適設計・選択手法を確立した。提案された最適設計・選択手法の有効性を検証するために、コンピュータ上でのシミュレーションを実施する。実験パラメーターの詳細は次の通りである。まず、顧客注文製品の性能(Function)の種類を10に、アーキテクチャの種類を3に、製品開発費用区間を8に設定する。また、大数定理により、各レベルで30例の数値例をシミュレーションする必要がある。研究代表者が所属する同志社ビジネススクールには、100名以上の社会人MBA学生が在籍している。そこで、社会人MBA学生に対する教育を通じて本研究において得られた知見やノウハウを提供し、実際の製品開発の意思決定に活用してもらうことを期待する。
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