研究課題/領域番号 |
15K12487
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
谷川 亘 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 高知コア研究所, 主任研究員 (70435840)
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研究分担者 |
内山 庄一郎 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 社会防災システム研究領域, 特別技術員 (30507562)
浦本 豪一郎 高知大学, 海洋コア総合研究センター, 特任助教 (70612901)
原 忠 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (80407874)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 石碑 / 地震津波碑 / 南海トラフ地震 / デジタルアーカイブ / SfM / 3Dプリンター / 防災教育 |
研究実績の概要 |
歴史文化遺産としての価値が高い「地震津波碑」の将来にわたる保全と継承を目的として、高知県内の南海トラフ地震の記録が刻まれる地震津波碑を対象にデジタル3Dモデルの作成を実施した。石碑が建立する現地において、デジタルカメラを用いて様々な角度から画像を撮影し、複数枚の画像を利用して3Dモデルを構築した。Photoshopによる画像補正を行ったのち、「Photoscan」により3Dモデルを構築した。ほとんどの石碑について、文字が明瞭に見える程度の精度の高いモデルが構築できた。3Dモデルは、ウェブブラウザ上で3Dモデルを閲覧できるウェブビュアーサイト「Sketchfab」に登録し、碑文の内容を紹介する注釈機能、および碑文を読みやすくするための3D加工機能を利用した編集を加えた。さらにネット接続環境がない条件でも3Dモデルを閲覧できるようにpdfによる保存・編集も実施した。また、作成した3Dモデルデータを利用して、photoshopによる動画編集を行い、約10基の地震津波碑を紹介する動画の制作を実施した。さらに、3Dデータの活用可能性をさまざまな角度から考察するために3Dプリンターによる石碑の複製を製作した。 Sketchfabにアップロードした3Dモデルと紹介動画を活用して、「発掘された日本列島2016(歴史民俗資料館:2016年11月12日~12月18日)」において地震津波碑の展示紹介を実施した。 高知県内の地震津波災害に関連した石碑は44基確認できる。この2年間で、31基について3Dモデルの作成に成功した。今後、構築した3Dモデルを柱にした地震津波碑のデータベースを構築する予定である。
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