研究課題
落雷で生じる電磁波の長距離伝搬を解析するために,(1)高速な画像処理用プロセッサGPUを複数台ネットワーク接続したGPUクラスタを用いて,電磁波解析でよく用いられるFDTD法を長距離伝搬でも解析できるように改良したMW-FDTD法のGPUクラスタ向けプログラムを開発した。(2)実際にJAXAの全球高精度ディジタル3D地図などを用いて,また無人航空機UAVによる空撮画像を用いて局所的にディジタル3D地図およびFDTD数値モデルを作成するUAV-SfMプログラムを開発した。(3)さらに,長距離伝搬の解析においてFDTD法で生じる数値分散誤差を定量化する簡易式を導出し,所定の精度で解析できるパラメータ決定の指針を示すことができるようになった。以上のように,広域の雷放電電磁界伝搬を高速で解析できるGPUクラスタによるMW-FDTDプログラム,実地形からFDTD解析用数値モデルを作成するプログラムおよび局所的なFDTD数値モデルをUAV-SfMにより作成するプログラム,解析精度を保証する解析パラメータ提示プログラムにより,これまで困難であった実際の雷放電で生じる広域の電磁界伝搬を所望の精度で解析することができるようになった。
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