研究課題
挑戦的萌芽研究
ヒト胎盤内の微小環境の構造と機能を再現するためにヒト胎盤チップを開発した。ヒト胎盤内の絨毛間腔と胎児血管を模擬するメディア流路の間に、生体外マトリクスを模擬する3本のゲル流路を並べて配置した。また、チップ内の酸素濃度を制御するために、メディア流路の鉛直上方に混合ガスを供給するガス流路を配置した。チップ内でヒト絨毛がん細胞(JEG3)とヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)の単層を形成する方法と、その物質透過性を計測する方法を確立した。さらに、JEG3とHUVECの共存培養下で酸素濃度を制御した結果、細胞の形態と細胞間接着の変化が観察され、酸素濃度が細胞間の相互作用に影響を与える可能性を示した。
生体工学、流体工学