痛風等の原因物質である尿酸の結晶の磁気および光特性を調べることで,痛風の新しい治療・診断法の原理となり得る手法の検討を行った.尿酸結晶の形態に対する磁場作用を調べた.また結晶成長の光学的計測による医療診断を可能とするため,微結晶による光反射と磁場配向特性との関連も調べた.モデル実験系として,尿酸のアモルファス結晶の状態からpH変化で瞬時に板状結晶に構造変化させる手法を開発した.板状結晶が生成すると同時に磁場下での回転運動が起こることを500ミリテスラ磁場下で観測した.尿酸結晶の光反射の異方性は非常に強く,結晶成長および形状の遠隔計測評価のための有用な情報となる.
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