本研究では、薬効評価のための開閉能を有した管状人工消化管(腸管)の実現に取り組んだ。MEMS技術により実現した細胞培養基材構造は、平板形状と円管形状を可逆的に変換可能であり、潅流時と観察時に切り替え可能である。 基本性能に加え、薬剤評価の高効率化を目指し、基板中に薬液灌流流路と駆動圧力流路を集積化するなど操作の高効率化を図った。また、灌流液の漏れ防止や灌流条件制御といった点でも成果を得た。実現した人工消化管マイクロマシン上に細胞を培養し、円管状態への駆動と液漏れのない薬液灌流を確認した。今後、評価実験を重ね、より多くの評価結果を得るために大きく貢献する成果といえる。
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