生体関連物質との相互作用を外部刺激により制御するインテリジェント材料がバイオメディカル分野で注目されてきている。フルオロアルキル基とスピロベンゾピラン基をそれぞれ有するモノマーの共重合体をガラス基板上に物理コーティングした表面は、紫外光/可視光の照射光変化により可逆的な吸収スペクトルと表面濡れ性の変化を示した。また、紫外光照射した中疎水的表面では細胞の接着・増殖が確認され、細胞障害性が低い可視光照射により表面疎水性を増大させ、非侵襲的に細胞を自発的に剥離させることに成功した。光応答性フルオロポリマー修飾表面は細胞治療への応用も可能なスマート細胞分離システムへの発展が期待された。
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