褒めによる社会報酬が脳卒中患者のリハビリテーションに対するやる気を高めるかを検討した。脳卒中患者が下肢運動負荷トレーニングを5 分間行った。トレーニング中に(1)対象者を褒める条件、(2)対象者と会話する条件、(3)静観する条件の介入条件を用意した。その後の自主トレ量への効果を検証した。静観する条件にくらべて、対象者を褒める条件、対象者と会話する条件において、自主トレーニング量が有意に長かった。一方、対象者を褒める条件、対象者と会話する条件の間において有意な差はなかった。これは、会話する条件においても傾聴の受容的コミュニケーションにより、対象者の動機づけが高まったことが原因であると考えられる。
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