研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では、視覚、聴覚、触覚を複合した感覚刺激により運動認知を強化して運動機能の回復を効率化する方法を提案し、感覚刺激、運動計測、運動誘導を実行する走行体と装着ユニットを実装して、その有効性を検証した。映像、音響、振動を統合した感覚刺激を対象者に提示して運動を誘導し、その運動状態を計測して感覚刺激を調整することで、歩行リハビリにおける運動状態の知覚や運動目標の理解の強化が実現された。
情報工学
本研究では、複合的な感覚刺激を用いた移動の誘導が歩行リハビリの認知運動的な支援に有効であることが示された。パーキンソン病などの疾患では中枢神経における運動司令の生成や伝達が困難となるが、本研究では自律移動ロボットが患者に複合的な感覚刺激を与えて歩行を誘導することで、パーキンソン病患者のすくみ足を解消して歩行リハビリが行えることを実験的に明らかにした。本成果は、今後のリハビリ分野におけるロボット機器の利用を広く促進するうえで重要な成果であると考えられる。