本研究では,グルタミン(GLN)投与及び電気刺激(ES)の併用が,Colon-26(C-26)癌性筋萎縮を防止するかを,グルココルチコイド系の下流因子であるグルタミン合成酵素(GS)の発現に着目して検討した.C-26群では,腓腹筋の重量が減少するとともにGSの発現量が増大した.一方,ES,GLNおよびその併用は,C-26誘因性の腓腹筋の萎縮,GSの発現量の増加を防止しなかった.これらの知見から,本研究で用いた条件では,ES,GLN投与及びそれらの併用のいずれによっても,癌性筋萎縮およびグルココルチコイドシグナリングの活性化は防止されないことが示された.
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