研究課題/領域番号 |
15K12598
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
戸田 英樹 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 講師 (10520687)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 足首関節拘縮 / 足首専用ストレッチシステム / リハビリテーション |
研究実績の概要 |
本研究は,人間が人間らしい生活をするためには足の健康を維持する必要があるといわれている一方で,「足関節」専用のリハビリテーション装置が従来存在しなかったことから開発を行っている装置である. 平成27年度は,計画通り提案装置本体1台の開発を新規に行い,初年度の目的に沿って圧力・加速度・モーションキャプチャなど各種センサーを付け,被験者の状態を正確に把握出来るようセンサシステムの構築を行った.また,筋硬度計・ゴム専用の硬度計(装置のクッション特性などを計測する目的)など客観的に足の状態を計測出来る装置を導入し,被験者の歩行機能・運動機能が装置の特性とどのような関係性を持つかの調査・研究を行うためのプラットフォームの開発を行った. 本装置は,富山で開発を行っている装置であるが,H26年度から浜松の企業APマシンズ,H27年度から宮崎の企業昭和とNDAを結び共同研究を行っており,日本各地の企業が県と共に装置開発の進展をバックアップしている状態となっている. また,臨床試験に向けて富山大学医学部の倫理審査を受けている最中であり,本装置が「介入」と呼ばれる,もしもの場合には人間の体に負傷を及ぼす可能性があることも加味しながら実験のための倫理審査を受ける体制を整えつつある.これは,単に健康器具としての提案ではなく,医療器具としての働きを今後考えた上での難しい審査を受け,利用者が安心して利用出来るよう研究を進めていく事を意味している. 現在までの経過としては,論文1本,国際学会4本,国内学会5本と,国内学会での1受賞という成果となっている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
装置の開発などには支障はないものの,臨床試験に向けて富山大学医学部の倫理審査を受けている最中であり,本装置が「介入」と呼ばれる,もしもの場合には人間の体に負傷を及ぼす可能性があることも加味しながら実験のための倫理審査を受ける体制を整えつつある. これは,単に健康器具としての提案ではなく,医療器具としての働きを今後考えた上での難しい審査を受け,利用者が安心して利用出来るよう研究を進めていく事を意味しており,きちんと倫理審査を受けながら医療用途の器具として開発を進めていく上ではどうしても必要なプロセスと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,倫理審査を通過した後に被験者を用いた長期間にわたる効果の検証実験を行うこととし,更に宮崎の企業昭和での製品開発を進めること,更に計画に従って数台装置を開発し,県の施設などにおいて実地的に利用のされかたや効果などのフィードバックを得て改良を行っていく予定である.
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