本研究では、音声刺激による聴性脳幹反応(以下、スピーチABR)を用いて補聴器フィッティングの客観的評価法を確立するために、刺激および記録条件および子音聴取成績とスピーチABRとの関連性について検討した。スピーカ法ではイヤホン法による反応波形に差異はほとんどなく、また反応を明瞭に記録するための加算回数は4000回が適切であることを示した。健聴者における子音弁別成績とスピーチABRの子音の遷移部に対する脳幹聴覚路での符号化との間に関連性があることを見出した。しかし、難聴者における子音弁別成績とスピーチABRの関連性は認められなかった
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