研究課題/領域番号 |
15K12610
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
宮本 靖義 中部大学, 医療技術実習センター, 准教授 (00612665)
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研究分担者 |
山田 陽滋 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90166744)
河上 敬介 大分大学, その他部局等, 教授 (60195047)
磯貝 香 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (00549496)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ストレッチング機器 / 足部三次元制動 / 内反尖足 |
研究実績の概要 |
本研究では,在宅で利用できる内反尖足に対するストレッチング機器を開発することを目的とし,理学療法士のストレッチング手技の分析,および三次元的な足部の変形を制動するストレッチング機器の機構開発に取り組んできた. 平成27年度に実施した理学療法士のストレッチング手技の分析結果より,理学療法士は脳卒中後遺症者の足部を三次元方向に動かしながら徒手ストレッチングを実施していることが明らかになった.よってこれを基に,平成28年度には,三次元制動を可能とする足部ストレッチング機器の機構開発に取り組んだ. 足部の外転・外がえしと内転・内がえしは解剖学的に連動するとされていることから,足底板に接続した2本のワイヤを同時に引くことで背屈を,外側のワイヤのみを引くことで外転・外がえしを誘導する機構を開発した.これにより,2本のワイヤを制御するだけで,足部の三次元制動を行うことが可能となった.さらに,本機構を搭載したストレッチング機器の試作機を用いて,健常者を対象に効果検証を実施した.本機構を搭載した試作機によるストレッチングによって実際に足部が三次元的に制動できることを確認した.また,足関節のスティフネスや底屈筋の最大随意性収縮筋力といった臨床的評価指標について,健常者を対象に本試作機による足部ストレッチングで変化がみられるかを評価する実験も開始している. これまで,多くの足部リハビリテーション機器が1自由度しか有していなかったのに対し,本研究では効率的に足部を三次元制動できるストレッチング機器を開発している.このことは,治療効果の高い足部ストレッチング機器開発の先駆けとなることが期待される.
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