本研究は,複数の電極で測定した脳波の高周波成分間の相関とバイノーラル・ビートに着目し,少数の電極でも認識率が高く対雑音性に優れたBCIの研究を行い,次の結果を得た. (1)タスク実行後の脳波の高周波成分の特徴ベクトルのグラフをモニタ上にリアルタイムに被験者にフィードバックして訓練するシステムを構築した結果,個人差があるが判別率が向上した.(2)各タスクの特徴ベクトルの要素の差の有意性を多重比較検定法で検定し,有意である要素で判定すれば,電極数を減らせる可能性を示した.(3)バイノーラル・ビートを用いれば脳波の高周波成分が優勢になるが、その状態でメンタルタスクを実行しても認識率は向上しなかった.
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