ヒトは眼球湿潤に必要な数の何倍も瞬きをしている。何のために頻回に瞬きをするのか、未だに大きな謎である。本研究は瞬きの頻度の大きな個人差に着目し、遺伝子多型を解析することで、その個人差を生み出す神経機構を明らかにし、さらに、自発性瞬目の機能的役割までも明らかにすることを目標として一連の研究を行った。その結果、ニコチン受容体に関連した遺伝子多型タイプにより瞬目率が異なること、大脳皮質の角回の灰白質の体積の量が瞬目率の個人差と正の相関があることを発見した。さらに、自律神経活動が瞬きに伴い大きく変化することを発見した。
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