研究課題/領域番号 |
15K12631
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
三原 幹生 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (50303681)
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研究分担者 |
河野 清司 至学館大学短期大学部, その他部局等, 助教 (00435299)
村田 真一 静岡大学, 教育学部, 講師 (20435093)
新保 淳 静岡大学, 教育学部, 教授 (30187570)
高根 信吾 常葉大学, 経営学部, 講師 (70440609)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ESD |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ESD(持続可能な開発のための教育)の視点をベースとし、将来を展望した学校体育のプログラム開発を行うことにある。平成27年度は、分担者とともに研究会を重ねたほか、公開シンポジウム「学校を中心としたESDの教育評価のありかた」(文部科学省・岡山大学主催、2015.1.11)に参加するなどして、研究を進めていった。 その成果は、論文として、「スポーツ文化の未来像構築に向けて-ESDの視点からのアプローチ-」(至学館大学研究紀要 第49号,pp.15-35,2015)、また、「持続可能なスポーツ生活に関する基礎的考察」(日本体育学会,2015.8.27,国士舘大学)、「スポーツと開発に関する考察-ESD(持続可能な開発のための教育)を視座にして-」(日本体育学会体育哲学専門領域定例研究会,2015.12.12,放送大学東京文京学習センター)においてそれぞれ口頭発表した。 論文では、学校体育において教材として利用されているスポーツの近代的特性(例えば、記録による微細な差異の追求など)は、ドーピング問題に代表されるように、身体の破壊につながる危険性をはらんでいる。このような課題に対して、ESD的理念にもとづく教育プログラムの開発を学校体育において促進する必要があることを明らかにした。また、「持続可能なスポーツ生活に関する基礎的考察」では、生活者とスポーツの結びつきについてSD(持続可能な開発)論の視点から考察、「スポーツと開発に関する考察」では、ESDに内在する人間的発達に関して、スポーツの競争形式が重要な役割を果たすことなどを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ESDとスポーツとの関連の研究は概ね順調に進んでいる。しかし、学校体育との関連は、予定していた学校現場における実践的研究について、担当者が長期療養を余儀なくされ、当初のデータを得ることが困難となったことなどから、やや遅れている状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
今年度については、これまでのESDとスポーツ関連の研究をさらに進めるとともに、学校体育とりわけ教科体育において育まれる身体について、ESDの視点からの研究を進め、プログラム開発につなげる。 なお、当初本年度計画していた海外への視察は、研究費が削減されたため取りやめ、国内における研究者との交流を図ることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
分担者の1人が長期療養を余儀なくされ研究活動に支障があった。そのため関連する分担者においても、旅費等の使用ができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度は、前年度できなっかった研究を進め、日本体育学会体育哲学専門領域夏期合宿研究会における発表のための旅費として使用予定である。
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