高速スウィング動作では,キネマティクス的あるいはキネティクス的な情報だけでは,その動作生成メカニズムを明らかにすることは困難である.そこで,走動作の遊脚運動を対象として,下胴部および下肢各節に貼付した慣性センサの情報から,動作を推定するための方策を考案した.すなわち,各センサの加速度および角速度出力が満たす加速度関係式から,各セグメントの姿勢パラメータを推定するための非線形方程式を導出することによって,各セグメントの姿勢推定を可能とするとともに,推定された動作に対して,多体系の運動方程式から動作生成のメカニズムを定量化する動力学的分析を行い,スウィング動作生成のしくみを定量化可能とした.
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