19世紀にイギリスで動物虐待防止協会が活動を開始して以来、今日では、ほとんどの国が動物愛護法を持つに至っている。この法を背景にした動物愛護団体の活動の中に、動物を互いに戦わせたり、動物を競技に使用するいわゆる動物スポーツが含まれ、その中止が叫ばれてきた。他方、そうした動物スポーツは人類が古代に動物飼養文化を開発して以来、世界各地で様々な種類のものが創られ、長らく伝統文化として実践されてきた歴史がある。本研究では、アジアについて、実際に動物愛護団体との間で軋轢を生起している事例を調べ、その共存の方途を探り、ラムサール条約のwise useを一法とする可能性を提言する。
|