随意運動が行われる直前には、運動準備電位という頭皮上の陰性電位変化(運動準備電位)が生じることが知られている。この運動準備電位は、収縮時のみならず、筋弛緩を行う際にも生じる。本研究では、アーチェリーの動作時および、筋の弛緩が必要とされる弓道動作時の運動準備電位を測定した。被験者(アーチェリー16名、弓道17名)は、射る動作を40回行い、その際に64箇所から脳派を取得し、加算平均により運動準備電位を求めた。その結果、アーチェリーではパフォーマンスの良い被験者ほど運動準備電位の振幅値が大きく準備電位の開始時間が遅くなることが明らかになった。さらに、弓道時では、その振幅値、時間には個人差が見られた。
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