本研究は最大筋力増大への神経活性増強の貢献について注目し,最大筋力発揮時に経頭蓋磁気刺激(TMS)および事前の二連発連合刺激(PAS)介入が最大筋出力時の神経活性を増大させるかを検討した.その結果,一日おき4回の最大筋力トレーニングで1.5ms2発TMS刺激(弱い安静時閾値100%強度)群のみで15%ほど最大筋力は増加したが,2.0ms2発TMS,1発TMSおよび刺激なし群では最大筋力は増加しなかった.同じトレーニング条件による事前のPAS刺激でも最大筋力増大は認められなかった. 結論として,最大筋力発揮時の1.5ms二連発TMS刺激は興奮性介在神経を強化し最大筋力の増大が見られた.
|