ウイルス感染症の発症とその重篤化の予防に役立つ手掛かりを得るために、3名の健常人から採取した安静時唾液を検体として、トルケテノウイルス(TTV)とヒトヘルペスウイルス6型(HHV6)DNAを定量するとともに、炎症関連因子やストレス応答因子を計測し,これらウイルスDNA量と相関する宿主因子を探索した。 ある被験者では、TTV DNAとα-アミラーゼは負に相関し、分泌性IgAとエストラジオールは弱く負に相関していた。これらの生体因子は3名中2名の被験者でもTTV DNAと弱く負に相関していたことから、健常人唾液中に排出されるTTV DNAと関連する可能性が高いと推測された。
|