研究課題/領域番号 |
15K12689
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
福田 早苗 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (50423885)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 慢性疲労 / 微小粒子 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
慢性疲労は、何らかの外的なストレスを原因として神経内分泌-免疫-炎症系の異常が生じ、その結果として疲労という言葉に代表される諸症状を引き起こす。現在までに慢性疲労症候群における血中の粒子マーカーの上昇を確認している。この疾患と慢性疲労者・症状に似た点が認められるうつ病との差異を明らかにすることを目的に研究を実施した。 本年度実施した項目は以下の3つ 1.現在までに明らかになっている慢性疲労症候群・慢性疲労のバイオマーカーである、酸化ストレス等と粒子バイオマーカーの関連を探索した。酸化ストレスマーカーについては慢性疲労(急性・亜急性)、慢性疲労症候群において共通で使用できるバイオマーカーである。特に抗酸化力と酸化ストレスの組み合わせで、これらの異なった疲労の病態を層別化してみることに適しており、本年度論文としてまとめアクセプトされた(Biological Psychology in press) 。これらの酸化ストレスマーカーと粒子マーカーとの相関を確認した。また、慢性疲労者のバイオマーカー開発に向けて、質問票における慢性疲労得点・うつ得点と粒子バイオマーカーの相関解析を実施した。粒子マーカーの成分の一部はうつ得点とのみ関係し、今後、慢性疲労を有するうつ病患者、慢性疲労者を対象とした研究の展開の糸口をつかんだといえる。 2.平成28年度の本格実施にむけて、うつ病、慢性疲労者を対象とした臨床フィールドでの臨床検体の収集を実施した。 3.粒子成分の同定を部分的に実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
粒子成分の同定を行いバイオマーカーとしての特異性を探索は行ったが、様々な疾患の新規バイオマーカーに関しては平成28年度に本格的に実施する。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者の江口暁子(現三重大学)とも協力し、新規に収集したサンプルを対象とし粒子マーカーの検証を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
サンプル解析費用の発生が平成28年度実施となったため。
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次年度使用額の使用計画 |
サンプル解析費用、関連消耗品、学術集会発表関連旅費として使用する
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