概日時計とは一日周期の体内時計であり、昼夜の交代勤務などにより概日時計の時刻が周囲の環境とずれた時差ぼけ状態が恒常的に続くことが、様々な疾病の一因となるとされている。概日時計は脳の視交叉上核の中枢時計に加えて、ほぼ全ての末梢組織にも存在する。時差ぼけによる体調不良の一因は、この中枢と末梢の時計の時刻のずれであることが最近わかってきた。本研究では、効果的に末梢時計の調節し、体内時差ぼけ状態を効果的に解消する匂い物質を見つけることを目指した。まず、時差ぼけマウスを作製し、そこへ自動的に匂いを与える装置を作製した。2種類の匂い物質を与えて、マウスの肝臓の時計の時刻を調べたが、匂い投与の影響を観察するには至らなかった。
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