運動が食物アレルギー発症に及ぼす影響について,マウス自発運動モデルおよびOVA誘導性アナフィラキシーモデルを用いて検討を行った。その結果,7週間の自発運動を実施したBALB/cマウスにおいて,アナフィラキシー症状が非運動群と比較して顕著に抑制された。またC57BL/6Jマウスにおいても同様の結果が観察された。このことは,マウスの系統に関わらず,自発運動が免疫系の制御を介して,アレルゲンに対する感受性の亢進を抑制し,アナフィラキシー発症を抑制した可能性を示唆するものであった。以上の結果は,「習慣的な自発運動により食物アレルギー発症を予防できる」可能性を示唆するものであった。
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