本研究では、ラベル支援レーザー脱離イオン化質量分析法(LA-LDI MS)を用いて、プローブと結合した断片ペプチドを選択的かつ高効率に検出できる光親和性プローブを創出し、新たな結合位置解析法を開発することを目指した。まず、LA-LDI MSおよびMS/MS解析に適用できる6-アミドピレン(apy)基を見出した。ついで光反応基(ジアジリン基)を持つ抗腫瘍性天然物アプリロニンAのapyプローブを合成し、これが溶媒分子と高効率で共有結合することを見出した。さらにNHS基を持つアプリロニンAのapyプローブを合成し、アクチンの定量的なラベル化とラベル化ペプチドの配列決定に成功した。
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