後退運動の制御および前進・後退の切り替え機構には未知の点が多い。本研究では後退運動制御機構の解明を目指して、線虫C. elegans においてチャネルロドプシンによる特定の神経細胞群の活性化が持続的な後退運動を誘発することを手掛かりに、この運動に関わる細胞の同定を試みた。①チャネルロドプシン発現細胞種と持続的後退との相関を解析し、AVA、AVD、RIMに加えてSMDあるいはRMDを持続的後退に必要な細胞の候補として絞り込んだ。②チラミンには持続的後退を抑制する効果があり、その作用の一部は塩化物チャネルLGC-55を介すことを見出した。
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